コロナの時、私は大学生でした。「なぜ私の大学生活はこんな厳しい緊急事態の中で送らなければならないのか」とずっと考えていました。

だから、大学三年生の時に、自分で住所を探して、学校の寮から引っ越してしまいました。それは正しい対策だと思ったが、監督する人がいない環境で生活するのは想像より難しかった。インターンシップの仕事に加えて、授業や日常のこともあり、本当に大変でした。一年が経っても、辛いことばかりでした。

2023年12月、「働くくらいなら死んだほうがマシかな」と思って、実家に帰りました。ある日、ソファーで時間を潰していた時に、ドラマ『カルテット』CMを見ました。気がついたら、深夜3時までずっと見続けていました。

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その日から、私は『カルテット』の世界に迷い込んで、静かな軽井沢の別荘で四人が一緒に暮らしている物語がずっと頭の中に残りました。ミステリーのような部分も、温かくて日常的な場面も、見ていると心が落ち着きました。四人がご飯を食べたり、くだらないことで笑ったりしている姿を見て、「生きるって、悪くないな」と少し思いました。

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そのドラマの劇伴に影響されて、私は音楽を聴く時間がだんだん増えていきました。毎朝会社へ行く電車の中でも、仕事の帰り道でも、いつもイヤホンで音楽を聴いていました。

特に、日本の音楽が大好きです。毎日音楽を聴くうちに、「自分でも何か作ってみたいな」と思うようになりました。最初は趣味のような気持ちでしたが、「音楽を趣味だけで終わらせたくない、本格的に学んでみたい」と思うようになりました。ただ、仕事があったので、ベースを買って独学で練習しました。

去年の11月、人生の十字路に立っているような気がしました。友人や先生から見れば完璧な仕事でしたが、毎日毎日同じような仕事を繰り返すだけで、くだらないと感じていました。「どうせ来月日本へライブを見に行く予定だし」という思いが12月まで私を支えてくれました。

しかし、一週間の旅行はそのライブよりもっと面白かったです。東京、鎌倉、静岡などを訪れました。旅行中はアニメの聖地巡礼もして、いろいろな場所を巡るのが楽しかったです。

帰る日、空港でずっと空を見上げていました。もう一度、『カルテット』のことを思い出しました。あのドラマの四人みたいに、自分自身とちゃんと向き合うべきだと思いました。人生は一度だけなので、後悔しないように、自分の本当にやりたいことに挑戦しようと決めました。

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両親と相談して、具体的な留学のスケジュールを立てました。日本語の勉強は大変でしたが、下のセリフにいつも支えられました。

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『カルテット』を見始めてからもう2年が経ちます。あのとき想像もしなかった未来を今、私は生きています。これからも、自分のペースで歩いていきたいと思います。